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 義父の認知症が、最近一気に進んだ。


 「やっぱりちょっと様子がおかしいよね」と思って、市役所に介護申請をしたのが去年の4月。下りた認定は「要介護1」。時折おかしなことをすることはあっても、体は動くし(かえって余計なことをして夫に怒られてた)、まあ、あと10年は大丈夫だろう、と思っていた。

 

 それから6月頃、デイケアに行かそうとして本人が拒絶し、断念。しばらくは様子見か……と思っていたら、秋ごろから色々とおかしくなった。


 まず、早朝、裸足で家を抜け出し、1回目は警察に、2回目は親戚の人に保護された。何度も繰り返されてはたまらないので、玄関と勝手口の鍵をシリンダーごと取り換えて、義父には開けられない仕様にした。


 次に風呂の入り方がわからなくなった。もともとあまりお風呂に入らない(週に1,2回、夏でもだよ!)人だったけど、気が付いたら、前回いつ風呂に入ったかわからない状態(義母は物忘れがひどく、義母にいつ義父が風呂に入ったのかを聞いても無駄だった)になっていた。義父の異様な体臭にたまりかねた義妹が風呂に入るようにすすめると、風呂場に入り、30秒もしないうちに出てくる。もう一度お風呂に追い立てて、様子を見ていたらちょっとだけ体にお湯を掛けてまたすぐに出てきた。

 私たち(私と義妹)は義父はもう1人ではお風呂に入れないと判断。かといって、義母に入浴の介助を頼むのも怖い(体力的な面で)。


 それで、前回お世話になったケアマネージャーさんに相談したら、小規模多機能型居宅介護施設、まあ、簡単に言えば少人数を預かるデイサービスを勧められ、そこに週3日通わせることにした。これが11月のこと。


 デイケアの拒絶感がすごかったので、今回はどうなることかとハラハラしていたら、意外にも義父なりにホームになじんだらしく、12月後半からは入浴もさせてもらい、昼食も頂き、午後に家に帰る、というパターンが出来てきた。これで入浴の件もクリア!と思っていたのだが……


 話は前後するが、12月頃から義父はおかしな行動をとるようになった。トイレの便器に延々とトイレットペーパーを入れ、水を流し、またペーパーを入れ、水を流し……を繰り返すようになった。そして、1月に入って、今度は異常に毛布の端と端をぴったり重ねることに執着し始めた。放っておけば、延々と毛布を広げ、たたみ、広げ、たたむを繰り返す。


 それが始まって少しして、今度は食事を食べなくなった。全く食べないわけではない。食べる時もある。けれど、茶碗のご飯を皿に移し、それをまた茶碗に移し、そしてまた皿にし……を繰り返し、結局ご飯を食べない、ということも多くなってきた。当然のようにどんどん痩せてきている。


 私と義妹で、義父が通っている(というのも実は語弊があるのだけど)脳神経外科に相談に行ったら、「ああ、それはもう、生物としての寿命が尽きかけているんでしょうね」とざっくばらんに言われた。栄養補助ドリンクを飲ませたり、もっと認知症の専門の病院に連れて行ったりとか、打つ手が何もないわけではないけど、本当に食べ物を食べなくなった時の方法を(多分具体的には胃ろうのこと)家族で相談して今から決めておかないと、後で後悔しますよ、と、これまたざっくばらんに言われた。まあ、ざっくばらんな先生で、良かったと思った。


 半年前まではまさかここまで急に認知症が進行するとは思ってなかった。いや、もしかしたら、私が気が付かなかっただけなのかもしれない。


 今日も、義父は食卓に座ってご飯の移し替えを2時間くらいやっている。でも、それが楽しそうなんだな。認知症の人の見ている世界と、私が見ている世界は同じであって、同じではない。時々、義父の見ている世界を見てみたい、とも思う。怖いもの見たさである。